なぜ私が欲しい「.moe」ドメイン名を取れないの?

6月 30, 2014

これは重要なご質問です。ランドラッシュ期間に良い.moeドメイン名をたくさんご用意できるようベストを尽くしていますが、ご希望のドメイン名を検索した結果「登録できません」と表示されることがあるかもしれません。その場合、以下のいずれかの理由が考えられます:  

  • そのドメイン名が「標準予約リスト」に載っている
  • そのドメイン名が「DNS名前衝突ブロックリスト」に載っている
  • そのドメイン名が「プレミアム予約リスト」に載っている

各リストについて、以下に説明しましょう。

 標準予約リスト

標準予約リストは、.moeを含む各新gTLDのレジストリが標準としてブロックしている第2レベルドメインの一覧です。このリストにあるドメイン名のうち一部は今後開放できるようになるかもしれませんが、そのためにはレジストリがグローバルなDNSを管理するICANNという非営利団体から承認を得る必要があります。このリストには、非常に人気の高い1文字や2文字のドメイン名に加え、国名とその他の略称などが含まれています。

DNS名前衝突ブロックリスト

DNS名前衝突ブロックリストは、新gTLDレジストリが導入当初にブロックすることを義務付けられているドメイン名の一覧です。.moeの名前衝突ブロックリストには約38,000件が(そうです、3万8,000件も!)掲載されています。このリストに載っているドメイン名のほとんどは意味をなさない文字の羅列ですので、実際に登録したいと思う人はあまりいないと思われます。しかしこのリストにはそれ以外に、「anime.moe」や「otaku.moe」などみんなが欲しいドメイン名も含まれてしまっています。.moeドメインを開始するにあたり、こうしたドメイン名をブロックリストに入れることが条件となりました。DNS名前衝突ブロックリストに掲載されているドメイン名はICANNが2006年から2013年にかけて行ったリサーチに基づいて作成され、残念ながら新gTLDレジストリが掲載されているドメイン名に関して変更を行うことはできません。ICANNにより、すべての新gTLDレジストリはリストに掲載されているドメイン名の登録をブロックすることが課せられております。

.moeのDNS名前衝突ブロックリスト(CSVファイル)は公開されておりますのでご自身で確認いただけます。.moeのDNS名前衝突ブロックリスト(CSVファイル)は公開されておりますのでご自身で確認いただけます。

プレミアム予約リスト

プレミアム予約リストは、インターリンクがレジストリとして将来のために予約すると指定したドメイン名の一覧です。当初はプレミアムドメイン名として約2,000個のドメイン名を選んでランドラッシュの終了後にリリースすることにしていました。2,000個という数は他の新gTLDに比べれば少ないものの、まだ多すぎると判断しました。このため、ランドラッシュ開始時に966個のドメイン名をこのリストから除外しました。おいしいドメイン名を登録するのは今がチャンスですよ。(一部は公表する可能性があります。お見逃しなく!)

ランドラッシュでは、期間中にあるドメイン名に対して複数の申請があった場合、全ての申請が同時に提出されたものとしていったん保留され、ドメイン名の登録者はランドラッシュ期間終了後、オークションを経て決まります。この期間中に申請されたドメイン名は、期間が終わるまで登録可能な状態として表示されますのでご注意ください。

http://get.moeでご希望のドメイン検索をした結果、登録可能に見えるにもかかわらずレジストラが取り扱っていないことがあります。これは、単にレジストラ側で過去に予約されていたドメイン名の予約解除を完了できていない場合に起こります。

最近ドメイン検索をした際にドメイン名が登録可能になっていなかったとしても、現在はリリースされている可能性があります。あらためてご確認ください。 「.moe」を可能な限り使いやすいドメインにすべく、今後も最善を尽くしてまいります。

「さあ、あなたの.moeを見つけましょう!」

 

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Jacob Williams
2014年7月2日 3:12 PM

最近「DNS名前衝突ブロックリスト」に関連して弊社にいただいたご意見の中に、「弊社がレジストリの立場を利用して特定の名前を不当にブロックしている」という、誤解に基づくものがありました。.moeレジストリの主担当として、こうした誤解を解くためにこの場を借りて説明したいと思います。

DNS名前衝突に関するポリシーが作られた経緯

2013年、世界レベルでDNSを管理する組織「ICANN」が、新gTLD数百件の導入によって世界のインターネットおよびイントラネットが受ける影響の調査をInterisle Consulting社に委託して実施しました。

Interisle社の報告は、2013年8月6日にICANNから公開されました。報告は、潜在的なセキュリティ上のリスクとなる新gTLDの名前衝突が数多く生じると指摘しました。これを受け、各新gTLDがもたらすであろうリスクを考慮し、ICANNは新gTLD導入のプログラム延期を提案するに至りました。

報告書では、「.home」と「.corp」という2つの文字列を「高リスク」と指定しています。この2つは一般に組織内のネットワークで広く利用されているためです。(ICANNは「.home」と「.corp」のルート委任は無期限に延期としています。)

この他、報告書で新gTLD申請の20%について「予測不能のリスク」があると分類されたことにより、該当する各TLDが「高リスク」か「低リスク」かをICANNが見極めるまでの2-3カ月間、それらTLDの導入が遅れました。「.moe」はこの「予測不能」に含まれていたため、ICANNとの契約が予定より約8週間遅れてしまいました。

上記以外の新gTLD申請は報告書で「低リスク」とされたためICANNとの契約手続きに入ることはできましたが、ICANNが名前衝突問題の対応計画を出すまではTLDのルートゾーン登録をがなされないことでした。

名前衝突の取り扱いはその後数カ月にわたり議論され、2013年10月8日になってようやく、ICANN新gTLDプログラム委員会(NGPC)が最終的な対応計画を発表しました。この計画には、「委任への代替経路(Alternative Path to Delegation」)」と呼ばれる方策も書かれています。これは、資格を有する新gTLD申請者であればそのTLDのルート委任に進み運用を開始できるというものです。ただし、その場合でもDNS-OARCによる「Day in The Life of Internet Data(DITL)」データであげられた文字列については全てブロックすることが条件とされました。最終的に、弊社は他の数百社の申請者同様、.moeについて代替経路をたどることにしました。

2013年11月17日、ICANNは委任への代替経路に関する報告書とともに各TLDでブロックする第2レベルドメインのリストを発表しました(こちらでダウンロードできます)。

リストの作成方法

ある文字列をブロックすべきかどうかは、クエリの有無を調査することにより判断されました。これは、DITLで得られるルートサーバーのログサンプルで確認できます。調査のインプットとして用いられたのは、以下です:

1)ルートサーバーに送信されたDNS問い合せのサンプル(DITLより)および補足として
2) Internal Name)証明書の発行に関する認証局の情報(例:非委任名のTLS/SSL証明書)。

調査方法の詳細は、調査報告のセクション3.4に記述されています。

参考資料:

① 新gTLD名前衝突 New gTLD Collision Occurrence Management : https://www.icann.org/en/system/files/files/resolutions-new-gtld-annex-1-07oct13-en.pdf
– Section 3.3 にて “Alternate Path to Delegation(委任への代替経路)というオンラインが説明されています。

② ICANN による名前衝突に関連したブロックリストに関する発表 : 
http://newgtlds.icann.org/en/announcements-and-media/announcement-2-17nov13-en
– 全ての新gTLDのブロックリストのダウンロード はこちらで出来ます:
http://www.icann.org/en/about/agreements/registries/apd-reports-17nov13-en.zip

③ DNS名前衝突に関するスタディ ”Study on Name Collision in the DNS”: 
https://www.icann.org/en/system/files/files/name-collision-02aug13-en.pdf

④ 弊社の「Alternative Path to Delegation」レポート:https://www.icann.org/resources/apd/moe-apd-report-2013-11-12-en

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